時の流れについて考える

昨日、6月10日は「時の記念日」。日本最古の歴史書『日本書紀』によれば、天智天皇の時代に「漏刻」なる水時計を使い、日本で初めて時が計られた日なのだそう。そして今から100年と少し前の大正時代、「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」というスローガンのもと、この日が「時の記念日」に制定されたのだとか。
今やどの諸外国よりも時間をきっちり守る印象のある日本人、この日が制定されるまではルーズな国民性だったのでしょうか?そう言えば、江戸時代までは「曜日」の必要もないほどのんびり暮らしていたと聞いた覚えがあります。コロナ禍を経て、毎朝同じ電車であくせく通勤していた生活を一歩退いた位置から見られるようになった今、改めて時間の流れを大切に考えてみたくなりました。

時間の感じ方には科学的根拠が?

小学生の時は、6校時までの授業があれほど長く感じられたのに、今はまさに「光陰矢の如し」。コロナ前からもう3年以上経っていることに愕然とします。
この時間の感じ方(心理的時間)の差異には科学的根拠があるらしく、まずひとつめの要因は「代謝」。
代謝の良い時には長く、代謝が落ちている時には短く感じられるというのです。
年を取ると転げるように時が経つ、と感じることが多いのは、悲しいかな、代謝の低下から来るのでしょうか。
その他にも、「早く時間が過ぎてほしい」と思えば思うほど時間に意識が向く。意識が向くと時が長く感じる、らしいですが、大人になるとそんな考えが浮かぶ暇がないほど、日々仕事などで物理的に忙しいことも大きな要因なのでしょう。
あとは「恐怖などの感情」や「刺激」によっても、時間の感じ方が長く感じられるそうです。
学者による研究では、5歳の子どもが感じる1日の長さが、50歳では2時間20分に感じられるのだとか!

時間が長く感じられる「色」がある?

例えば部屋の色調を青や緑などの寒色系にすると時間の流れを早く感じ、赤・オレンジ・黄色など暖色系にすると時間の流れを遅く感じるとの研究結果があるそう。
つまり、リラックスできる寒色系は心拍数や呼吸数を下げてくれるけれど代謝が下がって?、暖色系の部屋は危険・注意喚起の色なので血液の循環が良くなるのでしょうか。
時間は長く感じられても、家でもドキドキしていてはストレスがたまってしまうかもしれませんね。
「光陰矢の如し」と感じられることは、きっと充実した幸せな日々ということなのでしょう。